3月に対応が必要な労務業務|入社に関する全体の流れ

3月の労務業務注意点

健康保険料率・介護保険料率の改定

3月分から、健康保険料および介護保険料の料率が変わります。
協会けんぽなど各保険者から発表される新たな保険料率を確認し、給与計算システムの設定の見直しを行いましょう。

入社に関する全体の流れ

入社は、企業にとって新しい仲間を迎える大切なタイミングです。内定の連絡から入社後の手続きまで、労務担当者の役割は多岐にわたります。新しく入社する方が安心してスタートできるよう、計画的な準備と丁寧な対応が重要になります。
今回紹介する労務管理ガイドは、「正社員」である従業員が入社するケースです。まずは、入社に関する全体の流れについて確認しましょう。

内定の決定を知らせて承諾を得る

採用が決まった応募者に内定通知書を送付し承諾を得ましょう。
内定は口頭での通知もできますが、誤解や齟齬が生じることを防ぐために書面(メール・郵送等)にて内定を通知することをおすすめします。
また、入社の意思確認として内定者に内定承諾書を提出してもらうことも重要です。

雇用契約を締結する

雇用契約書に関しては法的な決まりはありませんが、内定承諾後や入社日に交わすことが一般的です。内定を承諾したものの、雇用条件が明確でないことは内定者の不安にも繋がりますので早めの対応をおすすめします。

雇入れ時健康診断を案内する

雇入れ時健康診断は法令等で義務付けられている健康診断の一つです。
新入社員の健康状態の把握と適切な労働環境の提供を目的としているため、入社前または入社直後に受診するように案内しましょう。

システムの設定や名簿等の作成を行う

入社する従業員の情報を人事システムや勤怠管理システムに登録しましょう。また、労働者名簿や出勤簿など保存が義務付けられている書類の作成が必要です。記載する事項や保存期間にも注意するようにしましょう。

貸与備品を準備する

入社する従業員に貸与する備品を準備します。
貸与備品に漏れがないように準備を進めましょう。また、貸与チェックリストを作成し、いつ誰に何を貸与したか明確にしておくことをおすすめします。

全社に入社を通知する

入社の社内への通知タイミングについては、企業の体制や文化を考慮して慣行に従ってご対応ください。新入社員の入社通知は、関連部署や同僚が新人の存在を知り、サポートやコミュニケーションをスムーズに進めるためにも重要です。

入社日当日の対応を行う

いよいよ入社日当日です。
まずは、玄関や受付で新入社員を迎え、歓迎の言葉をかけましょう。その後、配属先や上司への紹介、事前に案内をしていた書類の回収を進めましょう。その他にも入社オリエンテーションの実施や備品の貸与など、対応すべき事項がたくさんあるため、事前にしっかりと準備をしておきましょう。
また、従業員とのトラブル防止のためにも会社のルールを定めた就業規則等の場所などもあらかじめ知らせておくと良いでしょう。

社会保険の加入手続きをする

社会保険の資格取得手続きは入社日から5日以内です。
手続きが遅れると医療機関の受診にも影響がでるため、速やかに手続きを進めましょう。

雇用保険の加入手続きをする

雇用保険の届出期日は入社日の翌月10日までですが、忘れないように社会保険と合わせて手続きを進めましょう。

被扶養者(異動)届を提出する

社会保険の扶養異動手続きは、事実発生から5日以内です。
手続きが遅れると医療機関の受診にも影響がでるため、速やかに手続きを進めましょう。

人事・給与情報や家族手当を設定する

扶養家族について、人事・給与計算システムなどの内容を更新しましょう。
また、扶養家族の有無に応じて家族手当を支給している企業もあるため、就業規則に従って家族手当の設定を行いましょう。

住民税の徴収方法を確認する

入社した従業員が中途入社の場合は、住民税の徴収方法を確認する必要があります。
以前の会社で一括徴収している場合や普通徴収に切り替えている場合など、複数のケースが考えられるため、従業員に確認を行いましょう。

入社月の給与計算をする

新入社員にとって初めての給与になります。
誤りがないように給与計算を進めましょう。また、賃金台帳は5年間(当分の間は3年間)の保存が義務付けられており、給与計算システムを導入していない場合は、別途賃金台帳を作成する必要があります。


以上で入社に関する業務が完了となります。
入社は、新しい仲間と企業が出会う大切な節目です。少しの準備と配慮が、新しい一歩を安心して踏み出せる環境につながります。この記事が、入社対応を見直す小さなきっかけになればうれしいです。
また、入社手続きや社会保険の対応は、法改正や運用ルールの変更により注意すべきポイントが多くあります。自社での運用に不安がある場合や、手続きの見直しをご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。

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