今回は、退職後に任意継続を希望された場合の対応ポイントについてご説明します。
退職後も、一定の要件を満たすことで、これまで加入していた健康保険を任意継続被保険者として引き続き利用することができます。
従業員から質問を受けることも多い制度のため、基本的な要件や手続きを整理しておきましょう。
■任意継続の加入要件
退職後、任意継続で健康保険に加入するときは、次のいずれの要件も満たさなければなりません。
・退職日までに健康保険の加入期間が継続して2か月以上あること
・退職日の翌日から20日以内に任意継続の手続きを行うこと
(20日目が土日、祝日のときは翌営業日まで)
■任意継続の加入期間と手続き
任意継続の被保険者期間は、資格取得日から最長2年間です。
手続きについては以下のとおりです。
・届出書類:任意継続被保険者資格取得申出書
・添付書類:退職日が確認できる書類(離職票の写し、健康保険被保険者資格喪失届の写しなど)
・提出先 :退職した従業員の居住する管轄の協会けんぽ
・提出方法:郵送または持参
※扶養家族がいるときは、添付書類が必要になることがあるため、詳細は事前に協会けんぽへ確認すると安心です。
■資格確認書が必要な場合
マイナンバーカードを取得していない方やマイナ保険証の利用登録を行っていない場合は、「健康保険 資格確認書交付申請書」を被保険者またはその被扶養者自身で管轄の協会けんぽに提出し、資格確認書の交付手続きを行います。
■健康保険組合に加入している場合の注意点
加入している保険者が健康保険組合の場合は、手続き方法や提出書類、期限が異なることがあります。そのため、退職後は直接、加入していた健康保険組合へ確認しましょう。
最後に。会社としてどこまで案内すべきか
退職後の健康保険の選択については、最終的な判断や手続きは従業員本人が行うものとなります。そのため、会社が特定の制度を勧めたり、手続きを代行したりする必要はありません。
一方で、退職時には
・任意継続制度があること
・申請期限が「退職日の翌日から20日以内」であること
・加入している保険者によって手続き先が異なること
といった基本的な情報を案内することは、円滑な退職手続きのためにも重要です。
事前に必要なポイントを整理して伝えておくことで、「聞いていなかった」「期限を過ぎてしまった」といったトラブルを防ぐことにもつながります。
退職時の説明内容や案内方法に不安がある場合は、自社の運用に合った形で整理することが大切です。状況に応じた対応については、社労士へご相談ください。
