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こんにちは!ふじもと社会保険労務士事務所です。
8月に入り、暑い日が続いていますね。
夏季休暇を予定されている会社も多い時期ですが、少し業務が落ち着くタイミングに、これまでの会社の運営を振り返る機会もあるのではないでしょうか。
日々の業務に追われていると、労務管理について改めて見直す機会は、なかなかないものです。特に、会社を立ち上げた当初から同じ方法で勤怠管理を続けていたり、以前作成した雇用契約書をそのまま使っていたりと、従業員が増えても労務管理の方法は変わっていない、という会社も少なくありません。
従業員が少ないうちは、何かあればその都度話し合って対応できていたことも、人数が増えてくると、同じようにはいかなくなってきます。
働き方や考え方がさまざまになり、これまで曖昧でも問題にならなかったことが、会社と従業員との認識の違いや、従業員同士の不公平感につながることもあります。
会社の状況が変われば、それに合わせて労務管理の方法も見直していくことが大切です。
今回は、従業員が増えてきた会社が、早めに確認しておきたい労務管理のポイントをご紹介します。
雇用契約書、入社したときのままになっていませんか?
従業員を雇い入れる際、会社には賃金や労働時間、休日など、一定の労働条件を明示する義務があります。また、2024年4月からは労働条件明示のルールが改正され、「就業場所・業務の変更の範囲」など、新たに明示が必要となった事項もあります。
以前から同じ雇用契約書や労働条件通知書を使い続けている会社は、一度内容を確認しておきたいところです。
さらに気をつけたいのが、書類に書かれている内容と、実際の働き方が合っているかどうかです。
- 雇用契約書では「土日休み」となっているのに、実際には休日出勤が常態化している
- 始業時刻は9時となっているのに、毎日8時30分から朝礼や準備作業をしている
こうした状態が続くと、未払い残業代などの労務トラブルにつながる可能性があります。
書類を作成して終わりではなく、現在の働き方に合っているか、定期的に確認することが大切です。
勤怠管理は「打刻しているから大丈夫」ではありません
タイムカードや勤怠管理システムを導入している会社も多いと思います。
ただ、記録を残していれば、それだけで適切な労働時間管理ができているとは限りません。
会社には、従業員の労働時間を適正に把握する責任があります。
- タイムカードを打刻したあとも仕事をしていないか
- 始業前の清掃や準備、朝礼などが労働時間に該当していないか
- 持ち帰り仕事や、会社が把握していない残業が発生していないか
- 実際の働き方と勤怠記録にズレがないか
を確認する必要があります。
また、法定労働時間を超えて残業をさせる場合には、原則として36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出なければなりません。
「残業代を払っているから大丈夫」というわけではない点にも注意が必要です。
有給休暇、残りの日数だけを管理していませんか?
従業員が少ないうちは、「○○さんは、あと何日残っている」と把握できていても、人数が増えるにつれて管理は難しくなってきます。
会社には、従業員ごとに有給休暇管理簿を作成し、一定期間保存する義務があります。
また、年10日以上の有給休暇が付与される従業員については、会社が年5日の有給休暇を確実に取得させなければならないルールもあります。
「本人が有給を取りたがらなかったから」という理由だけでは、会社の義務を果たしたことにはなりません。
付与日、取得日数、残日数だけでなく、年5日の取得義務を満たしているかも含めて管理しておきましょう。
「うちは10人未満だから就業規則はいらない」で大丈夫?
常時10人以上の従業員を使用する事業場では、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出る義務があります。ここでいう「10人以上」は、会社全体ではなく、原則として事業場ごとに判断します。
では、10人未満なら就業規則は必要ないのでしょうか。
法律上の作成・届出義務はありませんが、従業員が増えてきた会社ほど、会社のルールを明確にしておくことが大切です。
- 遅刻や欠勤があった場合の取扱い
- 残業をするときの申請方法
- 休職や退職のルール
- 会社のパソコンやSNSの利用について
従業員が少ないうちは、その都度対応できていたことも、人数が増えると同じ対応を続けることが難しくなります。
「前の人には認めたのに、なぜ自分はダメなの?」
そんな不公平感が生まれないためにも、会社としてのルールを整理しておくことをおすすめします。
従業員が増えると、社会保険の手続きも増えてきます
従業員が増えると、入社や退職の手続きだけでなく、さまざまな手続きが発生します。
- 給与額が大きく変わったときの月額変更届
- 家族を扶養に入れる、または扶養から外す手続き
- 育児休業や産前産後休業に関する手続き
- 従業員の働き方が変わり、社会保険や雇用保険の加入要件を満たすようになった
など。特に注意したいのは、「会社が手続きを知らなかった」という理由で、手続きをしなくてよいわけではないということです。
従業員が増えてきたときは、加入漏れや手続き漏れがないか、一度確認しておくと安心です。
労務管理は、問題が起きる前の見直しが大切です
労務管理についてご相談を受けていると、「もっと早く確認しておけばよかった」というケースがあります。
- 未払い残業代を請求された
- 退職する従業員とトラブルになった
- 会社と従業員で、労働条件の認識が違っていた
問題が起きてから対応しようとすると、会社にとって時間的にも精神的にも大きな負担になります。従業員が増えてきたときや、働き方が変わったときは、会社の労務管理を見直すよいタイミングです。
- 雇用契約書や労働条件通知書は今の法律や働き方に合っているか
- 労働時間を正しく把握できているか
- 有給休暇を適切に管理できているか
- 会社のルールは従業員に伝わっているか
- 社会保険や労働保険の手続きに漏れはないか
すべてを一度に整える必要はありません。
まずは現在の会社の状況を確認して、優先順位をつけながら整えていくことが大切です。
おわりに
当事務所では、社会保険・労働保険の手続きだけでなく、雇用契約書の確認、就業規則の作成・見直し、労働時間管理や有給休暇管理など、日々の労務管理に関するご相談にも対応しています。
「今のやり方で問題ないか、一度確認してほしい」
「従業員が増えてきたけれど、何から整えればいいか分からない」
そんな段階でのご相談も歓迎しています。
会社によって、従業員数や働き方、必要な対応は異なります。
会社の状況をお伺いしながら、今必要なことを一緒に整理していきましょう!
